「民主主義」について考えた。
「議会占拠 24日間の記録」(NHK・BS再放送)を観た。

今年3月18日〜4月10日、中国との経済協定に反対した台湾の学生たちが、立法院(議会)を占拠したときのドキュメンタリー。
日本ではあまり大きなニュースにならなかったと思うけど、学生たちの占拠は3週間以上にもおよび、一時は30万人もの学生や反対派の市民が議会前広場に押し寄せ、政府与党に対する大規模なデモが繰り広げられたようだ。

最初は学生のリーダーが数人で始めた活動だったが、あっという間に賛同する大勢の学生たちが議会に集合。自発的に情報チームや医療チーム、物資チーム、芸術チームといったグループができ、学生たちは自分たちのできることで自主的に活動を始める。外で座り込みをしている参加者が、自発的に輪をつくって意見交換を始める光景も映された。
民主主義に立ち向かう学生たちの熱意に、こちらも胸が熱くなった。

学生たちに疲労が見え始めたころ、議長から妥協案を提示された。リーダーは、占拠している学生みなに意見を聞いて回ったあと、撤退を決断する。「撤退するかどうかを、幹部だけで決めるのは納得できない」と言った若者がいたからだ。
リーダーが妥協案を正式に表明したあと、件の若者が前に出て、「個人的には撤退はしたくないけど、意見を聞いてくれたことに感謝します。ありがとう」と言って、静かに去った。

その後、学生たちは2日間をかけて、議会をきれいに掃除した。立法院を去るとき、若者たちは運動のシンボルとなったヒマワリの花を一輪ずつ手にしていた。それは晴れ晴れしい笑顔ではなかったけれど、民主主義とは何かを考えさせる、すがすがしい幕引きだった。
「私たちは10万票を集めた国民の代表だ」、と胸を張っていた与党の政治家とは大違い。
ほんとの民主主義って何だろう?

---- 民主主義は「民意」によって、なにかを決定するシステムだ。
だが、「民意」をどうやってはかればいいのか。結局のところ、「多数派」がすべてを決定し、「少数派」は従うしかないのだろうか。
学生たちがわたしたちに教えてくれたのは、「民主主義とは、意見が通らなかった少数派が、それでも、『ありがとう』ということのできるシステム」だという考え方だった ----
作家・高橋源一郎(5月29日の朝日新聞「論壇時評」より)

折しも今日は天安門事件から25年。
こちらは学生たちの民主活動を国家が武力で制圧。未だに真相が明らかにされていないどころか、事件について語ることもできない状況だ。


peas + full 〈ピースフル〉 
従姉が送ってくれた朝どりのソラマメたちを消しゴムはんこにしてみました
【2014/06/04 】 鑑賞するもの | comments(0) | page top↑
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