「新鮮空気」
北京の大気汚染はかなり深刻だ。
「新鮮空気」という空気の缶詰(1缶、日本円で約70円とか)が、いま北京で飛ぶように売れているという。

テレビの報道では、グレーの靄に覆われた街角で、男性がプシュッと缶のふたを開けて、美味しそうに「新鮮空気」を吸い込んでいた(いったいどれほどの効力があるんだか・・・?)。
空気が売られ、空気を買う人がいる。
有害濃霧のため、昼間にもかかわらず、車はライトをつけて走っている。
この異様な光景に末恐ろしさを感じた。
新鮮空気を買うより、有害物質を出す車に乗らない、という選択はないのだろうか。

PM2.5による有害濃霧は日本にも大量に飛来すると予想されている。他人事ではない。原発事故後の不安がよみがえる。
中国の大気汚染ははっきりと目視でき、健康被害の出方が早いので、深刻さが伝わりやすい。ゆえに中国政府も、これ以上隠すことができなくなったのだろう。
かたや放射性物質は、目では見ることができず、長い時間をかけてカラダをむしばんでいくので、有害度が伝わりにくい。ゆえに隠しやすい。

もし放射性物質が目に見えたら・・・想像するだけでぞっとする。
脱原発の機運は一気に高まるだろうけど。

blue_sky
【2013/02/09 】 見えないもの | comments(0) | page top↑
細胞を元気にするものは・・・?
この春、大学進学で長男が家を出てから、「老い」が進んでいる気がする。
幼かった息子たちの写真を見ては、あの頃はこんなに可愛かったのに…と懐かしんでいる。

子どもの成長はホントに早い。それはつまり私自身も同じ速さで年を取っているということで、あらためて自分の年齢を思い浮かべて愕然とする。

肌の老化や体型の崩れはさておき、記憶力の低下がひどい。固有名詞が出てこないし、新しいことが覚えられない。目も見えにくくなっているし、耳の聞こえ具合も衰えているような…。最近、手のしびれや足のむくみも発症。運動不足が原因かと2週間ぶりにジョギングを再開したら、いつものコースの3分の1で息が上がり、いよいよ心臓も…と不安がよぎる。
昨日は同居の次男に「しゃべり方が老けた」と指摘された。

振り返るに、急激な「老い」や「不調」の始まりは原発事故ともだぶっている。放射能汚染で気持ちがふさぎ、東電や政府に怒り、日常生活でもいらだつことが増えている。怒りや不安やいらだちが、元気な細胞にダメージを与えたのかもしれない(そういうことがあるらしい)。
家で普通に暮らしている私でさえこうなのだから、避難所暮らしの人は心身ともにさぞかし辛い思いをされていることだろう。

babies子どもがまだ小さくて愛らしかった頃、こころ穏やかに超然と暮らしたいと思っていた。
この課題を克服せずに、老いるわけにはいかないのだった。
懐かしの歌でも聴いて、エイジングに歯止めをかけなきゃ。
♪Antonio's Song
【2011/04/24 】 見えないもの | comments(0) | page top↑
惜しまれる才能
映画監督の今敏が8月25日に亡くなっていたことを、ちっとも知らなかった。
膵臓ガンで余命半年宣言を受けてから、3カ月と1週間後、まっすぐに死と向き合い、周囲を気遣い、徐々に旅立ちの準備を進めていったその胸の内を綴った日記が、web上に公開されていた。47歳、次回作の製作も進行中、これからの活躍が期待されていた人だけに、とても惜しまれる。どうして??という疑問が、1日中ぐるぐる旋回していた。

私が今敏を知ったのは、1年くらい前だったと思う。映像作品に目覚めた息子1が、今監督のアニメ作品DVDを借りてきたことがきっかけだった。最初に観たのは筒井康隆原作の『パプリカ』(06年)。奇抜な映像と音楽がコンワールドの真骨頂という感じで、ちょっとついていけなかった。次に観たのは『東京ゴッドファーザーズ』(03年)。こちらは心あたたまる作品で、私の中で今監督のイメージが一新。そして『千年女優』(02年)。過去・現在・未来が交錯するストーリー展開に、ぐいぐい引き込まれた。
作品は3本しか観ていないけど、その独特な世界観が今後どう炸裂するのか、ひそかに楽しみにしていたのだった。

人は誰でも何かしらの「使命」をもってこの世に生まれてくる。その「使命」から外れない生き方をしていれば、目に見えない力がその人の人生を後押ししてくれる、と思っていた。でも、その法則はすべての人生に当てはまるわけではないらしい。神さまはたった3カ月の準備期間を与えただけで、この世でまだまだ活躍できる才能を引き抜いてしまうこともあるのだ。
私以上に次回作を楽しみにしていた息子は、「残酷…」とつぶやいて絶句していた。
【2010/09/27 】 見えないもの | comments(0) | page top↑
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