2年半越しの想い
「買う」という行為は、ときに膨大な労力を要す。

きっかけは、船津ひろみさんのスープ皿を買ったこと。そのスープカップに合うスープを作るために、ミキサーを買いたいと思った。
ネットで検索してみると、いろんなメーカーのものが出てきて、値段も3,000円のものがあるかと思えば80,000円もするものもあったりして、それぞれいろいろなレビューが書かれていて、1時間近く悩んだあげく決めらない・・その繰り返し。量販店に行っても、結局迷って先延ばしに。
ま、なくても困るものじゃないから、決められないのだけど。

そうして2年半が過ぎ、最近2人の友人からスムージーを毎日飲んでいるという話を聞いて、ミキサー熱が再燃した。
スープもスムージーも作れて容量は800cc以上、予算は10,000円。条件を設定して検索したら、3点に絞り込めた。でも決められず、量販店へ実物を見に行くことに。
予算は10,000円と言ったのに、係の人がイチオシと案内したのは、発売されたばかりの「真空ミキサー」29,800円だった。真空にすることで酸化を防ぎ、おいしさ長持ち、栄養素も破壊しないという。モーターの耐久性もダントツにいいとか。

30,000円も出すなら低速回転ジューサーのほうがいいのではと聞いてみたら、低速では繊維を採れないし、絞りかすを捨てることになる(有効に使っていない人が多い)とのこと。
予算をはるかにオーバーしているのに、話を聞いているうちにだんだんその「真空ミキサー」がすごくいいような気がしてきた。しかも低速ジューサーに比べると、収納を考えたコンパクトサイズで、すっきりしたデザイン。

やばい! 気持ちはかなり「真空ミキサー」に傾きかけている。
一旦家に帰り、そもそも最初にミキサーが欲しいと言い出した息子2に相談してみる。
「真空ミキサー」のパンフを見せて受け売りの説明をしてみたが、「真空じゃなくて、いいよ」ときっぱり。「ビタミンCを採りたいなら、1個でレモン100個分の飴でもなめてれば…」という。
たしかに、それも一理ある。

soupだいたい予算は10,000円なのだ。そこは、ぶれてはいけないポイントだった。
はたと現実に戻り、量販店で係の人に聞いた情報を参考に、ネットでP社製の最安値をチェックして、いざ購入!
2年半も買えなかったミキサーが、やっとわが家にやってきた。
ミキサーに費やした労力を思い、念願のスープとスムージーを味わっています。

これはかぼちゃと人参の豆乳スープ。冷蔵庫にあるもので適当に作ってみたけど、なかなか美味しくできました。他のミキサーを使ったことがないから、今のところこれで大満足。
【2013/06/27 】 おいしいもの | comments(2) | page top↑
タケノコざんまい(備忘録付き)
takenokoriceきゃらぶきたけのこ煮山口に住む従姉から「春の便り」が届いた。
中に入っていたのは、下ゆで済み(!)のタケノコ4本と山椒の葉っぱ、自家製きゃらぶきほか。
まさしく「春の便り」。しかも「下ゆで済み」はとてもありがたい。

1日目は、刻んでハンバーグに入れ、タケノコとエノキタケの吸い物をつくり、2日目は、定番のタケノコご飯とシンプルなタケノコ煮にトライ。3日目の今日は、タケノコ煮で余った出汁に残り野菜や鶏肉を入れて、ごった煮に。

タケノコが生えている実家の裏山の景色を思い浮かべながら、旬の歯ごたえを満喫した。
「このところ、タケノコざんまいだね」と言った息子も、おばあちゃんに教わりながら山口でタケノコ掘りをしたことを想い出していたはず。

昔はあまり好きじゃなかったけど、この時期だけの特別感が幸せな気分にさせてくれる。素材にまつわる思い出や、手元に届くまでのプロセスなど、食べものの背後にある物語もおいしさの隠し味になるのだと思う。
それにしても、最初に「竹の子」を食べようと思った人はエライな〜。


【備忘録】
※タケノコご飯はこちら→cookpadを参考につくりました。
①いちょう切りのタケノコ、千切りの人参、短冊切りの油揚げ(油抜き)をたっぷりだし汁で10分ほど煮る(米3合に対しだし汁700cc、しょうゆ大さじ3、塩ひとつまみ、酒大さじ2)。
②①がしっかりさめたら具と汁に分け、といだ米に①の汁を加えて水分量を調整。上に具をのせて、30分ほど置いてから炊く。

※タケノコ煮はこちら→朝日新聞4月21日朝刊「かしこいおかず」
①ゆでたタケノコにたっぷりの酒を注ぎ、紙ぶたをして煮る(タケノコ2キロに酒600cc)
②酒がほとんどなくなったらかつお昆布だし(2リットル)、追いかつおパック(昆布20g、削り節100g)を入れ、20分ほど煮て、塩と醤油で味つけ。さらに20分ほど煮含める。
【2013/04/22 】 おいしいもの | comments(0) | page top↑
カツカレー
昨日は、次男の高校の卒業式でした。
前日になって、子どもが出ても出なくても、わたし自身のけじめとして、卒業式に出席しようと決めました(自分の高校の卒業式には出なかったのに…)。

長男の小学校入学以来、ずっとかかわってきた「学校」という組織と、わたしも縁が切れる日。子育ても、とりあえずこれで一段落。親としての節目でもある・・・と思うと、出ないと後悔するような気がして。
息子も同じようなことを思ったのか(どうやら似たもの親子らしい…)、数日前まで出たくないと言っていたけど、式当日はずいぶん早く家を出て学校へ。

ごくごく普通の卒業式でしたが、志望校に合格した子、浪人を決めた子、今日が合格発表という子、これから後期試験に臨む子など、生徒たちの思いはさまざま。わたしも万感入り交じり、うるうるしてしまいました。
こんな気持ちで卒業式を迎えるとは、同じ場所で行われた3年前の入学式では想像もつかなかったけれど、式が終わると、わたしの中の澱も溶け始めたのか、すがすがしい気分になりました。

夜は、妹2を交えてこぢんまりとお祝い会。
こんなところに路地が…というような、ほとんど見過ごされそうな小路(14年もこの街に住んでいるのに、わたしも昨夜までこの路地裏の存在を知らなかった…)をちょっと入ったところにあるカレー屋へ。
カウンター7席だけの小さな店で、昭和の匂いムンムン。妹によると、注文を受けてから揚げるカツカレーが有名なのだそう。

カツカレー「おめでとう〜!」とビールで乾杯したら、すかさずマスターに「合格祝い?」と尋ねられました。「・・卒業祝いです・・・」返事の語尾は下がり気味。
でも制服姿の息子2に、「君のカツを一番大きいのにしておいたからね!」と、揚げたての大きなカツが載ったカレーを差し出され、心が温まりました。

薄切りの高座豚に薄い衣をつけて揚げたカツはサクッとして、ウィーナーシュニッツェルを思わせる上品な味わい。ほどよくスパイスの効いたサラサラのカレールーと、よく合っていました。
この場所でもう四半世紀も営業していて、いまのマスターは2代目だそうです(高齢の1代目もまだ現役とか)。

少し時代を遡ったような、庶民的な店のカウンターで食べるカツカレー。わが家の今日のお祝いには、ぴったりの場所でした。
次は、「合格祝い」を手にしてこの店を訪れたいな~と、ひとり勝手なビジョンを思い描いていたハハのこころ、子知らず。
【2013/03/10 】 おいしいもの | comments(8) | page top↑
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